公益財団法人 新潟県保健衛生センター

公益財団法人JKAの「検診車整備補助事業」により導入した胃部検診車

働く検診車

 このコラムでは、当センターの検診車“はたらく車”たちをご紹介します。
 第4回は、公益財団法人JKAの検診車整備補助事業により導入した胃部検診車です。

JKAの補助事業とは?

 公益財団法人JKAは、競輪・オートレースの売上金の一部で、社会的課題の解決に取り組む活動を支援しています。
 「競輪とオートレースの補助事業」は、事業者の自己資金とJKAの補助金を原資として、事業者が主体となって実施する事業です。

 社会福祉、スポーツ、地域技術、地域交流、研究支援などの様々な分野の支援に役立てられています。
 この度、社会福祉分野の検診車の整備補助事業により、胃部検診車を導入しました。検診車には、低被ばく、高画質のFPD撮影装置を搭載し、広々とした撮影室でより安全に検査を行うことができ、軽快な撮影によって胃がん検診を受診されるみなさまの負担を軽減する仕様となっています。また、検診車はコンパクトで、手狭な検診会場でも実施できるように考慮しました。

低被ばく、高画質のFPD

 被ばく線量がリアルタイムに画面に表示されるため、被ばく線量の管理がしやすく、タッチパネルによる操作が容易です。また、撮影者にとっては、操作しやすいため、撮影を円滑に行うことができます。

 今までのI.I.DR撮影装置と今回導入のFPD

 より高画質な画像は、画像診断の精度を高め、病気の早期発見につながります。

精度管理(胃X線検査精度管理調査)

 平成30年より、全国労働衛生団体連合会(全衛連)が実施している胃X線検査精度管理調査に当センターも参加しています。この調査は、各施設が実施する胃部X線検査の撮影技術及び読影技術について審査するとともに、厚生労働省が定めた「職域におけるがん検診に関するマニュアル」や地域検診における「事業評価のためのチェックリスト」で求められる精度管理指標等の管理状況を評価し、また必要な指導を行うことにより、信頼性の高い健(検)診施設を育成し、早期がんの発見等受診者の利益につなげていくことを目的としています。この調査において、当センターは、平成30年から令和6年まで7年連続「A評価」の結果をいただいています。

広々とした撮影室でより安全な検査を実施

 FPDの撮影装置は、透視台がゆったりとした舟型の形状で、裏側の出っ張りがなく、撮影室が広く、受診者のみなさまが安心して移動、検査における動作を行っていただくことができます。

 胃部検診車のカラーは、日本海・雪・そして金色に輝く稲穂をイメージした青・白・ゴールドの3色を使用しています。新潟県民のみなさまの健康維持のために、この度導入された最新の胃がん検診車を活用し、胃がんの早期発見を目指して更なる努力をして参ります。また、安心して安全な検診を受診することができるように、日々の業務に努めます。

 

 

この記事を書いた人

放射線技師

K.T