肺がん検診
当財団は昭和16年に結核予防会新潟県支部として設立し、以後長年にわたり、胸部検診に携わっていました。
現在、県内30市町村のうち、19市町村より受託を受け、肺がん検診を実施しています。検診車で県内を巡回し、皆様のご自宅の近くで検診を行っています。地域住民対象のほか、職域を合わせて年間約15万件の撮影を行なっており、専門の診断医の指導のもと、長期にわたる経験を活かし、高精度を保ち、質の良い検診を提供しております。
対象者 | 40歳以上 |
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検査項目 |
※ただし喀痰細胞診は原則50歳以上で喫煙指数が600以上の方のみ。過去の喫煙者も含む。 |
受診間隔 | 年1回 |
※市町村により対象者、検査項目等違いがあります。詳しくはお住まいの市町村にお問い合わせ下さい。
肺について
肺は胸の中の左右にある呼吸器系の重要な臓器です。肺の役割は呼吸をすることです。口から空気を取り入れ、気管を通り、左右の肺に分かれ、さらに枝分かれし、最後には肺胞にたどり着きます。肺胞は小さな袋のようなもので、その数は成人で2億~7億個と言われており、肺はこれらの袋が集まって出来ています。肺胞のまわりを毛細血管が取り巻き、二酸化炭素と酸素のガス交換が行われています。
肺がんとは
肺がんは全国でがんによる死亡原因の1位に位置するがんです。
肺がんは、気管支、肺胞の一部の細胞ががん化したものです。進行すると、まわりの組織を破壊しながら増殖し、血液やリンパの流れにのって転移することもあります。
肺がんは、大きく分けて肺門部と肺野部に発生します。肺門部とは肺の入り口の太い気管支のことをいい、肺野部とは気管支の末梢から肺胞のある肺の奥の部分をいいます。
肺がんの最も重要な危険因子は喫煙と言われています。
検診の内容
胸部エックス線検査
大きく息を吸い込んで肺を膨らませた状態でX線を照射し、撮影を行います。
肺野部のがんの発見に力を発揮します。しかし、肺門部は、気管支、心臓などの重なりが多いため、肺門部のがんは見つけにくいと言われています。
診断は2人の専門の医師が画像を読影し、さらに必要に応じて過去の画像と比較して診断を行っています。
喀痰細胞診
痰の中に出てきた細胞を顕微鏡でしらべ、がん細胞の有無を調べる検査です。1回だけの検査ではがん細胞を見つけにくいため、数日分の痰を採取して検査します。
単独では行わず、胸部エックス線検査と併用して行います。
対象となるのは50歳以上で喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上の人となります。
肺門部のがんを見つけるために有効だと言われています。
もし精密検査が必要となったら
「要精密検査」になった場合は必ず医療機関で精密検査を受けてください。
「要精密検査=がん」というわけではなく、精密検査を行った結果、がんではなく、良性のものや他の病気と診断されることが多くあります。
また、症状がある場合は、検診結果によらず、医療機関を受診してください。
お問い合わせ
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